池上彰のお金の学校はマネーリテラシーを高めてくれるのか

マネーリテラシーを高めようってのは自己啓発本なんかを読んでるとよく出てくる話です。
ロバートキヨサキの金持ち父さん貧乏父さんでも散々言われてます。

でもマネーリテラシーってどうやって高めるの?
そもそもマネーリテラシーってなんだ?

何をどこまで知っていればいいのか

前も後ろも分からないような状況なのでとりあえず簡単なものから読んでみようということで

『池上彰のお金の学校』を読んでみた。

前評判を軽く調べたところ

金融についてこれから学ぼうとしている人にオススメ
池上彰先生の説明が分かりやすい
など前向きな内容が多かった。

実際に読んでみて確かに前評判どおり分かりやすい!
学校と名のつく通りお金に関する基本的なこと(銀行、投資、保険、税金)を幅広く解説されている。
まさに入門書としてはピッタリだった。

逆に、節約のテクニックや投資の仕方などを詳しく解説しているわけではないのでそういったことが知りたい人には向かない本だろう。

いくつか面白い話をかいつまんで紹介する。

「手数料」はコストカットのため

銀行やATMで他行に振り込んだり、送金したりするときに手数料が掛かるのはご存知の通り。
ATMなら単純にメンテナンスやお金を輸送するための維持費があるから手数料が掛かるのは当然。
けれど、時間外手数料は何故掛かるのかな?と疑問に思っていたのだけれどそれも銀行のコストカットのためだ。
時間内に手続きする人が増えれば作業が効率的に行えるし時間外に利用する人は切羽詰まっているから手数料が掛かっても利用する。

手数料という枷をつけることで利用者の行動をコントロールすることができる
銀行側としては損することがなにもない非常にいいコストカットなんだと気づかされた。

株式会社にお金が入る仕組み

株式市場で株が売買されても発行している会社が儲かるわけじゃない。
あたりまえだけどこれまで考えたことなかった。
ではなぜ市場で株を売買することが経済を活発にして会社を応援することになるのか?
株式市場で取引をしてもらえることで会社の株に値段がつく。
新しい事業を始める際の資金が集めやすくなるのだ。

ギャンブルの経済学

私はギャンブルはまったくやったことがない。
友達がパチンコや競馬をやっていて儲かっているという話しを聞いたことがなかったからだ。
負けると熱くなっちゃう自分の性格も分かっていたし手を出さなかった。
冷静に考えれば胴元が儲かるような仕組みになっているんだからやらなかったのは正しかったと思う。

競馬は売上の25%が胴元に残りの75%を分け合う。
宝くじは52%が胴元へ残りを48%を当選者で分け合うというのだ。

宝くじの売上が100億だったとして購入者には48億円しか還元されない。
すべての宝くじを買っても52億円損してしまう。
もちろん当選までのドキドキした気持ちなどを買っていると思えば一概に損をしているとは言えないけど
それにしてもとんでもない数字だ。

上記のことからも、ギャンブルをする側は間違っても儲からないけれど仕切る側は非常に儲かる
地方自治体などでは競馬やオートレースなどの収入がなければ予算を組めないところもあるのでギャンブルで経済が回っている側面もあるという。

終わりに

他にもデフレとインフレ、GDPの話しなど普段良く聞くけど詳しくは知らない事も分かりやすく解説されている。

Amazonのkindle版なら定価のほぼ半額ぐらいだし中古より安い。
電子書籍に抵抗がないならオススメである。
2019/07/29時点で486円

池上彰のお金の教科書

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